MENU
PR みんなの介護

老人ホームの資料を無料請求

全国50,000件以上の介護施設から、ご希望に合う施設の資料を一括請求できます。

  • 全国の施設情報を網羅
  • 専門相談員に無料相談可
  • 一括資料請求が可能
無料で資料請求 →

介護離職するべきか|介護休業との比較で考える判断軸

介護離職するべきか介護休業との比較
CARE ESSENTIALS

介護離職するべきか迷ったら|介護休業との比較で判断するポイント

最終更新:2025年6月1日 カテゴリ:介護の基礎
介護離職は年間約10万人が選ぶ選択肢ですが、経済的ダメージは想像以上に深刻です。離職前に介護休業・両立制度を最大限に活用できているかを確認することが、まず大切なステップとなります。

介護離職の実態——なぜこんなに多いのか

介護を理由とした離職者は年間約10万人規模とされており、40〜50代の働き盛り世代に集中しているのが現状です。

「親の介護のために、仕事を辞めざるを得ないかもしれない」。そうお感じになっているご家族からのご相談は、非常に多くいただきます。親が倒れたり、認知症のサインが出始めたりした瞬間、多くの方が「仕事か介護か」という選択を迫られたように感じるようです。

しかし実際には、離職を決断する前に活用できる制度や支援が数多く存在しています。まずは現状をデータで確認しながら、選択肢を整理していきましょう。

SOURCE 総務省「就業構造基本調査(2022年)」によると、過去1年間に介護・看護を理由として前職を離職した人は、全国でおよそ10万6,000人にのぼることが示されています。そのうち女性が約7割を占めており、特に40〜50代に集中しているとされています。

離職者が多い背景にある3つの要因

なぜ介護離職がこれほど多いのでしょうか。ご家族からよく聞かれる理由を整理すると、主に以下の3点に集約されます。

  • 制度を知らなかった:介護休業や短時間勤務制度が使える立場にあっても、職場に制度があることを知らなかったというケースが少なくありません。
  • 職場に相談しにくかった:「迷惑をかけたくない」「評価が下がるかもしれない」という不安から、上司への相談を先延ばしにしてしまうことがあります。
  • 介護の見通しが立たなかった:いつ終わるかわからない介護に対し、「とりあえず辞めてしまおう」という判断になりやすい側面があります。
SOURCE 厚生労働省「仕事と介護の両立に関する実態調査(2022年度)」では、介護を理由に退職した人のうち、退職前に介護休業制度の利用を検討したことがある割合は限られており、制度の認知・活用が十分でないことが課題として指摘されています。
CAUTION 介護離職後に「やっぱり続ければよかった」と後悔するご家族も少なくありません。離職は一度行うと、同条件での再就職が難しくなるケースが多いため、まずは「辞めずに乗り越えられないか」を十分に検討することをおすすめします。

離職を決める前にやるべきこと

離職を考える前に、①職場への相談、②介護保険サービスの確認、③地域の相談窓口の活用、の3ステップを踏むことが重要です。

「もう限界かもしれない」と感じた時でも、すぐに退職届を出すのではなく、まずいくつかのステップを踏むことをお勧めします。離職の判断は、これらを試みた後でも遅くはありません。

ステップ1:職場の上司・人事に相談する

介護状況を職場に伝えることは、多くの方が心理的にためらうことです。しかし、話してみると「実は同じ立場の社員が他にもいる」「フレックスや在宅勤務を使ってもらえる」といった解決策が見えてくることもあります。

相談の際は、「辞めたい」という話ではなく「現状をどう乗り越えるか相談したい」というスタンスで臨むと、職場側も動きやすくなる傾向があります。人事担当者や産業カウンセラーへの相談窓口を活用するのも一つの方法です。

ステップ2:介護保険サービスの利用を最大化する

介護保険サービスをまだ使っていない、または使い始めたばかりであれば、まずその選択肢を広げることが先決です。デイサービス(通所介護)やショートステイ(短期入所)を組み合わせることで、仕事との両立が可能になるケースは少なくありません。

介護保険の申請から認定、サービス計画の作成まで、介護保険の申請方法はこちらで詳しく解説しています。ケアマネージャーとの連携についても、仕事と介護の両立の記事で整理していますのでご参照ください。

ステップ3:地域包括支援センターに相談する

市区町村が設置する地域包括支援センターでは、介護の悩みを無料で相談できます。「何をすればいいかわからない」という段階でも受け入れてもらえるため、最初の相談先として適しています。担当地域のセンターは、市区町村の公式サイトや厚生労働省のサイトから検索できます。

POINT 離職を検討する前に、介護休業制度を1日でも使ってみることをおすすめします。制度を「体験」することで、職場の反応や実際の業務調整の可能性が見えてきます。使ってみてから判断しても遅くはありません。

介護休業との徹底比較

介護休業は最大93日・3回に分けて取得でき、給付金も受け取れます。離職と比べると経済的・キャリア的な損失は大きく異なります。

介護離職と介護休業は、どちらも「介護のために仕事を一時的または永続的にセーブする」という点で似て見えますが、その後の人生設計に与える影響は大きく異なります。制度の概要と比較を整理します。

介護休業制度の概要

介護休業は、育児・介護休業法に基づく法定制度で、対象家族1人につき通算93日・3回まで分割取得できます。雇用保険から「介護休業給付金」が支給され、給付率は休業開始時賃金月額の67%相当(2025年時点)とされています。

SOURCE 厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」によると、介護休業は要介護状態にある対象家族の介護のために取得できる制度で、対象家族1人につき3回・合計93日まで取得可能です。介護休業給付金は、雇用保険の被保険者が一定要件を満たした場合に受給できます(2025年4月時点の情報に基づく)。

介護離職 vs 介護休業:比較表

比較項目 介護離職 介護休業
雇用の継続 なし(退職) あり(復職が前提)
収入 原則ゼロ(失業給付あり) 休業中は給与の67%相当の給付金
社会保険 任意継続または国保へ切替が必要 雇用継続のため原則維持
キャリア 中断・再就職で条件が下がりやすい 職場に復帰可能
取得期間 無期限(介護が終わるまで) 対象家族1人につき通算93日・3回まで
精神的負担 「辞めた」という焦りが生じやすい 職場との関係が維持されている安心感
向いているケース 介護が長期化・終末期に近い状況 一時的な対応が必要な局面

介護休暇との違いも整理しておく

介護休業と混同されやすいのが「介護休暇」です。介護休暇は1年度につき対象家族1人なら5日、2人以上なら10日取得できる制度で、通院付き添いや手続き対応などの日単位・時間単位の利用に向いています。詳しくは介護休業と介護休暇の違いの記事で制度全体を解説しています。

POINT 93日という期間は一見短く感じますが、3回に分けて使えるため、「入院中に一度、退院後の環境整備に一度、状態が悪化した時にもう一度」といった使い方が可能です。まとめて使う必要はありません。

離職した場合の経済的影響

介護離職の経済的損失は、逸失賃金・社会保険・退職金・老後資産のすべてに及びます。長期的な視点での試算が欠かせません。

「今は介護に集中して、落ち着いたら働き直せばいい」と考えるご家族も多くいらっしゃいます。しかし実際には、離職後の経済的影響は想像以上に広範囲に及びます。

1. 逸失賃金の損失

仮に月収30万円の方が3年間離職した場合、単純計算で約1,080万円の収入がなくなります。介護の期間が読めないため、実際にはさらに長引くケースもあります。

2. 社会保険料・年金への影響

在職中は会社が保険料の一部を負担してくれていますが、退職後は全額自己負担(任意継続か国民健康保険)になります。また、厚生年金への加入期間が短くなることで、老後に受け取れる年金額が減少する可能性があります。

3. 退職金・キャリアへの影響

勤続年数に応じて算定される退職金が大きく減る可能性があります。また、再就職の際には同等の給与水準に戻りにくいという実態があり、特に管理職経験者ほどキャリアのブランクが影響しやすいとされています。

SOURCE 経済産業省「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン(2023年)」では、介護離職による企業側のコスト(採用・育成コストなど)のほか、離職した労働者本人の生涯収入への影響についても言及されており、離職の回避に向けた取り組みの重要性が強調されています。

4. 介護が終わった後の「燃え尽き感」

親御さんを看取った後、「もう一度働こう」と思っても、長いブランクの後は自己肯定感が下がっていることが少なくありません。介護に専念することは尊いことですが、自分自身のキャリアや生活を守る視点も同時に大切にしていただきたいと考えます。

費用面の全体像については、親の介護費用は誰が払う?の記事でも整理していますので、ご家族間での費用分担の考え方と合わせてご確認ください。

CAUTION 離職後に雇用保険(失業給付)を受け取るためには、一定の受給要件(被保険者期間など)を満たす必要があります。また、給付期間にも上限があります。離職前にハローワークで条件を確認されることをおすすめします。

働きながら介護を続けるための選択肢

短時間勤務・在宅勤務・フレックスなどの柔軟な働き方と、介護サービスの組み合わせが、両立の鍵になります。

「仕事を続けながら介護するなんて無理」と感じていても、制度や環境が整えば続けられるケースは多くあります。以下に、実際に活用できる制度と工夫をまとめます。

法律で定められた両立支援制度

育児・介護休業法では、介護休業以外にも以下の制度が企業に義務づけられています(従業員数等により一部異なります)。

  • 所定外労働の制限(残業免除):1回の申請で1年間、残業を断れる権利があります。
  • 時間外労働・深夜業の制限:時間外労働を月24時間・年150時間以内に制限できます。
  • 所定労働時間の短縮等の措置:短時間勤務・フレックスタイム制・時差出勤などから選択できます。
  • 介護休暇:年5日〜10日、通院付き添いや急な対応に使えます(時間単位も可)。

在宅介護サービスの組み合わせ

介護保険を活用したサービスと仕事を組み合わせることで、日中の見守りや生活援助をプロに任せ、自分は仕事に集中できる環境をつくることができます。

  • 訪問介護(ホームヘルパー):自宅に来てもらい、食事・排泄・入浴等を支援してもらえます。
  • デイサービス(通所介護):日中、施設で過ごしてもらうことで、仕事中の時間を確保できます。
  • ショートステイ(短期入所):出張や繁忙期など、数日単位で施設に預けることができます。

どの組み合わせが最適かは、ケアマネージャーと相談しながら決めていくのが一般的です。ケアマネの選び方についてはケアマネージャーの選び方の記事をご参照ください。

兄弟・家族での役割分担を見直す

一人で介護を抱え込んでいるケースも少なくありません。離職を考える前に、まずは介護で兄弟と揉めない話し合い方を参考に、家族全体で役割と費用を再分配することも有効な手立てです。

働きながら介護を続けるための制度全体については、仕事と介護の両立の記事で詳しくまとめています。

POINT 職場への相談は「弱みを見せること」ではなく、「チームで問題を解決するための情報共有」です。多くの企業が介護離職防止に取り組んでいる現在、正直に状況を伝えることが最善の結果につながるケースも増えています。

まとめ

介護離職は最後の手段。まず制度を活用し、サービスを組み合わせ、それでも難しいと判断した上で検討することが大切です。

今回の記事では、介護離職の実態と、その前に取るべきステップ、そして介護休業制度との比較を整理しました。改めてポイントを振り返ります。

  • 介護離職は年間10万人規模だが、制度の未活用が背景にある
  • 離職前にまず職場・介護保険・地域窓口への相談を
  • 介護休業は93日・3回分割取得が可能で、給付金も受け取れる
  • 離職の経済的損失は逸失賃金・保険・年金・退職金と多岐にわたる
  • 短時間勤務・在宅ワーク・介護サービスの組み合わせで両立できるケースも多い

「もう限界」と感じた時ほど、少し立ち止まって周囲の支援を求めてみてください。介護はいつ始まりいつ終わるかわからない長い道のりです。自分自身の生活と健康を守ることも、介護を続けるための大切な条件です。

具体的な制度の適用条件や給付金の計算については、お勤め先の人事担当者やハローワーク、また社会保険労務士などの専門家にご相談されることをおすすめします。

よくある質問

介護休業はいつでも取れますか?

育児・介護休業法に基づき、要介護状態の家族がいる場合に申請できます。取得希望日の2週間前までに申し出ることが原則とされています。雇用形態によって取得要件が異なる場合がありますので、詳細はお勤め先の人事部門またはハローワークにご確認ください。

介護休業給付金はいくら受け取れますか?

介護休業給付金は、休業開始時の賃金月額の67%相当が支給されるとされています(2025年時点)。上限額が設定されており、また一定の受給要件(雇用保険の被保険者期間など)を満たす必要があります。正確な金額はハローワークにてご確認ください。

介護休業を拒否された場合はどうすればよいですか?

育児・介護休業法の要件を満たしている場合、企業は原則として介護休業の取得を拒否できません。もし拒否された場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)または総合労働相談コーナーに相談することができます。

介護離職後、すぐに再就職できますか?

再就職の可能性はご経歴や職種によって大きく異なります。介護職・福祉系の職種であれば介護経験が評価されることもありますが、一般的にはブランクが長くなるほど同等条件での再就職は難しくなる傾向があります。ハローワークや転職支援サービスを活用して、事前に見通しを把握されることをおすすめします。

親の介護費用は子どもが全員で負担しないといけませんか?

法律上、子どもは親に対して「扶養義務」を負いますが、その範囲や分担は家族の収入・生活状況によって異なります。まずは公的介護保険や各種減免制度を活用することが前提で、家族間の費用負担については話し合いで決めるのが一般的です。詳しくは親の介護費用は誰が払う?をご参照ください。

※当サイトはアフィリエイトリンクを含みます。詳細は広告掲載のお知らせをご覧ください。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次